生命保険大手5社の2018年度の外貨建て保険の販売が前年から5割増の約3.6兆円と、過去最高になりました。
これのニュースを見て率直に思ったことが、
「お前らちゃんと外貨建て保険の中身知った上で加入してるんだろうな!金融リテラシーある人間なら絶対手を出さねーぞ!」
当ブログで紹介している買ってはいけない金融商品の一つが外貨建て保険。
金融庁も銀行の窓口で売っている外貨建て保険に対して激怒しているという記事もみました。
なぜこんなぼったくり商品が売れてしますのでしょうか?
きっとこう言われて心が動いたのでしょう。
「今は低金利だから銀行に預金してもほとんど利息つかないので、これなら利回り3%つきますよ。」とか
「将来は、日本の国力が落ちて円安になるので外貨で運用したほうがお得ですよ」とか
こうやって無知な人は騙されていくのです。無知に付け込んで売る金融マンも悪いですが、自分で頭を使ったり調べたりせずに加入するほうも悪いです。
この悪名高き外貨建て保険のデメリットを書き連ねていきます。
なぜ外貨建て保険を売りたがるのか?
単純に売る側が儲かるからです。ということは手数料が高いということです。まず買うときに手数料がかかります。推定7%と言われています。
例えば、1000万円一括で払うと7%の手数料で70万円のお金が加入時にもっていかれます。
はっきり言ってめちゃくちゃ高いです(笑)
それに加え、外貨にするための為替手数料や保障のための手数料、運用のための手数料などなど多くの手数料が持っていかれます。
もう手数料だらけ。売る側としてはめちゃくちゃ美味しい商品なのです。ということは買う側の人間にとってはうま味のない商品ということ。
そして厄介なことにこの手数料が表示されていません。
投資信託などは手数料がきちんと明記されているのですが、保険の手数料が不明で中身が不透明なのです。おそらく投資信託の手数料と比べて桁が違うと言われています。
なぜ高利回りの運用ができるのか?
ほとんどの外貨建て保険の中身は国債です。 米ドル建てなら米国債で豪ドル建てならオーストラリア国債で運用しています。
今現在の日本国債10年利回りはー0.12%
オーストラリア国債金利は1.5%
それに対してアメリカ10年国債金利は2.1%、30年国債だと2.6%です。
高利回りだから別にいいじゃんって思う人もいると思いますが、問題は保険料がそのまま運用されるわけでなく、高い手数料がひかれてから運用されているので保険者にはあまり還元されません。
将来円安になるのか?
為替の変動は金融のプロでも分かりません。20年後、30年後の為替なんて誰も分かりませんので元本割れのリスクもあります。円安になれば受取額が増えますが、為替が読めないため外貨建て保険はギャンブルに近いですね。ただ、国力が落ちるから円安になるとは限りません。ちなみに東日本大震災のときは超円高でした。
以下がここ40年のドル円の為替です。
出所:日銀時系列データよりFPアソシエイツ&コンサルティング株式会社が作成
苦情が増加傾向
国民生活センターによると外貨建て保険の相談は18年度で約600件と5年前の1.5倍に増えています。特に高齢者が銀行窓口で加入するケースが多いようです。
今は米中貿易戦争で円高傾向にありますので、元本割れで苦情が増えているのでしょう。
「元本割れの説明が十分でなかった」
「別の用事で銀行にいったら、その場で勧誘を受けた」
などの相談が多いみたいです。
まとめ
外貨って響きでちょっとインテリ感が感じられるので人は勘違いするのでしょう。多分、きっと(笑)。実家に帰省したときは、親に最近何か保険に入ったか聞くのをルーティンにしています。高齢者が狙われていますからね。
ただ、外貨たとえばドルを持っておくのは個人的にありだとは思っています。でもそれは保険でなくてもいいでしょう。
保険は守り。サッカーで言うならゴールキーパーです。ゴールキーパーが攻め(運用)てもろくなことになりませんから。
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