ここ最近、開店前のマスクを求めて並んでいる人数が さらに多くなってきました。
そして前より殺気立っている雰囲気も感じます。
その30メートルくらいの列を見渡すと高齢者が多いですね。
そんな中、マスク不足で特にめちゃくちゃ困っている人たちがいます。
それは花粉症の人たちです。
花粉症の人でマスクが手に入らない人も多いでしょう。今回はマスクなしでも症状を軽減する方法をお伝えします。
マスクがどれくらい花粉を防いでくれるかを数値化したのがこちらです。
【引用】花粉症 的確な花粉症の 治療のために(第2版) 大久保 公裕
マスク(花粉症用)は吸い込む花粉の量を約1/3~1/6に減らしてくれます。
マスクの防御力はとてつもないですね。
しかし、今年は入手困難なレアアイテムになってしまいました。
鼻の周りにワセリンを塗る
財布にやさしい「ワセリン」を鼻の周りに塗ると花粉症の症状を軽減できるようです。
参考文献には「pollen blocker cream」と書いていますが、これは刺激も少なく副作用もほとんどない「ワセリン」でいいでしょう。
ワセリンを塗ることで、鼻腔内に入る花粉を減らして花粉症を軽減する効果があります。マスクほどの防御力はないでしょうが、何もしないよりはマシだと思います。
ただ、簡単にできるのですが、鼻の周りがテカテカになるという見た目が残念になる副作用があります。
【参考】
Efficacy of pollen blocler cream in the treatment of allergic rhinitis. Arch Otolaryngol Head Neck Surg. 2004 Aug;130(8):979-84.
Randomized double-blind placebo-controlled crossover study of efficacy of pollen blocker cream for perennial allergic rhinitis. Am J Rhinol Allergy. 2013 Jul-Aug;27(4):299-303. doi: 10.2500/ajra.2013.27.3923.
ステロイド点鼻薬を使う
市販で「アレグラ」や「アレジオン」などの抗ヒスタミン薬の内服薬を買われる方が多いと思います。
ただ、個人的にお勧めなのが「ステロイド点鼻薬」です。
第二世代の抗ヒスタミン薬に分類される「アレグラ」や「アレジオン」は、効果が現れるまで時間がかかります。さらに鼻水やくしゃみに効果があるのですが、鼻づまりにはあまり効きません。
ステロイド点鼻薬のメリットはこちら
- 「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」に効果ある
- 眠気が出ない
- 初期症状から重症例まで使える
鼻炎の3大症状に効果があり、さらに初期症状から重症例までガイドラインで広く推奨されています。
【引用】鼻アレルギー診療ガイドライン:通年性鼻炎と花粉症2016年版(改訂第8版)
内服と点鼻薬は併用もできますが、
最初に試してみる薬は「ステロイド点鼻薬」がいいと個人的に思っています。
なぜかというと、
「ステロイド点鼻薬」は「抗ヒスタミン薬」の内服と比較して 鼻炎に対する効果が高いからです。
【参考】Juel-Berg N, et al: Intranasal corticosteroids compared with oral antihistamines in allergic rhinitis:A systemtic review and meta-analysis.Am J Rhinol Allergy,31:19-28,2017
去年の11月に市販薬に新しいステロイド点鼻薬が出ました!
医療用成分「フルチカゾンプロピオン酸エステル」を日本で初めてOTC医薬品にスイッチした製品です。
気になった方はドラッグストアで聞いてみて下さい。
ただ、要指導医薬品なので薬剤師がいるところでしか買えません。
まとめ
コロナ騒動が早く収束すればいいですね。
花粉症の方はマスクが手に入りづらくストレスを感じていると思いますが、頑張ってください。